| 経済の高度化と国際化は急速に進展しているが、この傾向は今後ますます加速していくものと見られる。わが国経済は、現在世界最強とさえ言われる力をつけてきた。特に、各国とも重視する自動車やエレクトロニクス等の産業技術分野では大きな発展を遂げ、結果、将来の産業技術育成の基盤となる先端技術のわが国の国際競争力が強まるとともに、貿易面においても各国との不均衡を生じさせる要因のひとつとさえなっている。
一方、技術の進展は、社会の変化によって生じるその時代時代の要請に対して適応努力がおこなわれてきたが、依然として多くの問題をかかえている。中でも、技術を習得した若年層のメ−カ−離れ等の問題は産業側の受け入れ体制にも大きく係わっている場合が多く見受けられる。あるいは近年の技術の発展の速度は著しく、社会に出た後にも不断の向上努力、いわば生涯学習の重要さがきわめて増大している。
従ってわが国が今後とも健全な経済発展を遂げていくためには、生涯学習は極めて重要な課題であり、産業界にとどまらず幅広い分野の有識者が意見を交換しコンセンサスの形成に努めていく必要がある。すでに、欧米諸国においてはこのような問題について産学をはじめとするトップが集い、いかにしてスム−ズな問題解決を図るかが検討されてきている。経済が国際化した現在、産業とそれを取り巻く人材の問題を解決し、ひいては円滑な社会生活、国際関係を構築するためには国のみで解決するだけでなく、広く国際的な視野にたち、欧米諸国での動きと連携し、国際協力体制で問題解決にあたることは極めて有意義である。
以上の認識に立ち、わが国の社会に大きな影響を有する経済界をはじめとする各界の有識者によって委員会を設立し、産業技術や生涯学習等の問題について検討を行うことによって国民生活の向上の為の諸施策等について検討を行うこととする。更に、これらの問題についてすでに活動を行ってきた欧米の産業界等の有力者と意見を交換し相互理解を深め、もって国際関係の改善、国際的に共通する国民生活・経済にかかわる幅広い諸問題の解決に寄与することを目的とする。 |